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移転価格対応にUSCPAなどの資格やTOEICの点数が重要か | 押方移転価格会計事務所
- 2017.05.03
- 移転価格全般
移転価格税制は法人税法の特別法である租税特別措置法を根拠条文としていますので、法人税の一種ということになります。また国際税務の一分野ですので英語を使うこともあります。
では移転価格税制に対応するためには法人税関連資格、USCPA資格、TOEICの点数などが重要になってくるのでしょうか。移転価格コンサルタントとしての私見をお伝えします。
資格はあまり関係ない
移転価格税制に関連しそうな資格としては、税理士、公認会計士、USCPAが思い浮かびますが、これらの資格を持っていても移転価格対応には直接役立ちません。
そもそも試験範囲に含まれていませんし、それ以上に移転価格対応には海外進出企業における実務経験が求められるからです。簿記二級程度の会計知識と法人税の基礎知識は必要ですが、それ以上のことは個別に学習することが必要です。
TOEICは結構役に立つ
語学力はその人が育ってきたバックボーンに大きく左右されるものですが、普通に日本で生まれ育った人が移転価格税制に対応しようとする場合、ビジネス英語に焦点を絞った試験であるTOEICを勉強することは有効だと思います。
何点あればいいのかはわかりませんが、英語を使って仕事をすることへの抵抗感は少ない方がいいでしょう。ちなみに私は950点取ったことがありますが、実務でそこまで使っていないこともあり、英語に困ることもしばしばです。
会社業務の理解と移転価格税制の知識の両方が必要
移転価格税制は法人税の他の分野よりも会社業務との関わりが深い項目です。
「新しく始まる海外子会社との取引価格をどうしよう」
「親子ローンは円建てにするかドル建てにするか」
「グループ内役務提供の集計をどうするか」
といった、海外子会社との取引に関わる部分全般に移転価格税制は関係してきます。年1回のローカルファイルの更新だけが移転価格対応ではありません。
外部のコンサルタントが会社業務を理解する程度には限界がありますので、移転価格税制に関するノウハウを社内に蓄積することが重要です。
海外進出企業内部の担当者か税理士法人所属のコンサルタントか
移転価格対応は、例えるなら経理よりも財務に近い業務です。
経理は外部業者に任せることができますが、財務は社内対応が必須です。M&Aや起債などの特殊案件について外部アドバイザーを求めることはありますが、日常対応は自社で行うものです。
それと同様に移転価格税制についても、日常的には社内で対応し、不明点がある時やローカルファイルのレビューの時だけ外部コンサルを活用するという状態が望ましいです。
つまり移転価格税制の実務に携わっている人は、税務調査官を除けば海外進出企業内部の担当者か税理士法人などに所属する外部コンサルタントのどちらかということになります。
どちらについても求人案件はありますので、移転価格税制に興味がある方は転職エージェントを活用して情報収集しておくことをおすすめします。
移転価格対応をお考えの方へ
<この記事を書いた人>
押方移転価格会計事務所 押方新一(公認会計士・税理士)
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