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移転価格対応は期初から始めるべき | 押方移転価格会計事務所

期初 移転価格

移転価格税制は、国外関連者との取引を独立企業間価格で行うことを求める税制です。

つまり期中におけるグループ間の取引価格の問題であって、ローカルファイルという文書を作ることは二次的な作業に過ぎません。

確定申告書のように決算が終わった後になってからローカルファイルを作ればいいというものではなく、移転価格ポリシー(グループ間の取引価格の設定方針)を事前に決めておき、そのポリシーに準拠していることを期初の時点で確認しておかなければなりません。

「移転価格対応ができていて当たり前」の2020年代

2020年代も企業の国際化が進むことは間違いなく、したがって移転価格税制を含む国際課税の重要性が高まることも間違いありません。

国外関連取引をある程度の規模で行っている企業であれば、「移転価格対応ができていて当たり前」「ローカルファイルがあって当たり前」という時代が目前にきています。

繰り返しますが、移転価格対応はグループ間の取引価格の問題です。価格の決め方に問題がある時は是正することも必要です。

これは企業自身が移転価格税制に適切に対応していくという意識を持たなければ解決できない問題です。外部の専門家をアドバイザー的に活用することはできても、丸投げして解決してもらうことはできません。

国外関連取引の重要性が今後も高まると予想される企業の方は、「移転価格問題に自主的に対応していく」という気構えを持つことが重要だと思います。

<この記事を書いた人>
押方移転価格会計事務所 押方新一(公認会計士・税理士)

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