リーズナブルな移転価格データベースがリリースされます。

移転価格文書化には、比較対象企業のデータベースが必要です。ですが、世界中の企業のデータを自分たちで調べることは非現実的です。それは税務調査を行う当局であっても同じことです。そのため税務当局自身も専門の会社から企業データベースを購入しています。

世界50か国以上の税務当局に利用されているのがビューロー・ヴァン・ダイク社（ベルギー本社）のデータベースです。同社のデータベースは世界最大で、1億社を軽く超える企業が収録されており、移転価格調査のスタンダートになっています。

移転価格文書化を行う企業側も同社からデータベースを購入することが多いのですが、その商品ラインナップに中堅中小企業に適したパッケージ商品が加わることになりました。

従来の商品がフルオーダースーツだとすると、今回の商品はイージーオーダースーツというイメージです。特定の地域と業種を選択し、その上で自社の実情に合うような微調整（イージーオーダー）を加えることにより比較対象企業の利益率レンジを算出します。

価格も従来の商品よりリーズナブルになるとのことですので、当事務所のコンサルティングでも積極的に利用していくことにします。コンサルティングの一環として、「どのデータベースをチョイスすればいいのか」「どのような調整を加えればいいのか」について、理論的かつ実務的にアドバイスをさせていただきます。 （※）データベースはビューロー社から直接ご購入いただくことになります。当事務所が販売手数料や仲介手数料をいただくことはありません。

同社がこのような商品をリリースするのも、移転価格調査が中堅中小企業狙いにシフトしてきていることの現れです。大企業から中堅中小へ、都心から地方へ、という流れは今後加速していくことが予測されます。

海外に子会社がある中堅中小企業様には早めの文書化をおすすめします。

関連記事：移転価格用データベースの利用法もお伝えします

<この記事を書いた人＞
押方移転価格会計事務所　押方新一（公認会計士・税理士）

「移転価格対応に失敗したくない人が最初に読む本」
個別相談付き移転価格入門セミナー
【記事数300以上】移転価格お役立ち情報一覧
移転価格文書化コンサル専門-押方移転価格会計事務所TOP