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密接に関連する他の取引とは | 押方移転価格会計事務所

密接に関連する他の取引とは、検証している国外関連取引(の価格)に影響を与える可能性がある別取引のことです。

密接に関連する他の取引も併せて検証しなければ取引の全体像を把握できずに判断を誤る可能性がありますので、ローカルファイルに記載することになっています。

具体的には、密接に関連する他の取引の有無、その取引の内容、その取引が検証中の国外関連取引に密接に関連する事情を記載します。(租税特別措置法施行規則第22条の10第6項第1号リ)

密接に関連する他の取引の例には連鎖取引があります。

日本本社が国外関連者Aに商品を販売しており(取引X)、国外関連者Aはその商品をさらに国外関連者Bに転売している(取引Y)とします。

取引Yが取引Xに影響を与える可能性があるのであれば、取引Xを検証するローカルファイルにおいて、取引Yを密接に関連する他の取引として記載します。

複数の異なる棚卸資産について国外関連取引が行われている場合も、密接に関連する他の取引に該当する可能性があります。

例えばコーヒーマシンとコーヒーパックを扱っており、コーヒーマシン取引は薄利で行う代わりにコーヒーパックで利益を得るビジネスモデルであるならば、両取引の価格は相互に影響し合っているため密接に関連する取引と考えられます。

あるいは製品の販売(棚卸資産取引)と、その製品のアフターサービス(役務提供取引)の両方を親子間で行っているのであれば、両取引は密接に関連する取引と考えられます。

これらの場合、ローカルファイルにおいて、両取引をひとつの取引単位として一体検証する方が適切なのか、別々に検証した上でお互いを密接に関連する他の取引として記載する方が適切なのかを判断することになります。

<この記事を書いた人>
押方移転価格会計事務所 押方新一(公認会計士・税理士)

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